1975年の排ガス規制まではソレックスやウェーバといった直噴キャブの全盛期。
その頃の「ガソリン垂れ流し構造」はもう何でもありの時代だったからレース仕様ではシリンダーにガソリンをジャブジャブ流し込んでいた。生燃料でシリンダーを冷やすなんて効果を狙ったくらいだ!
だから当然の様に未燃ガスがそのままエキゾーストに排出される。
だから当然の様に加熱した排管に燃えるべきガスが触れる。
だから当然の様に排管から火柱が上がる。

この恩恵はパワートレインでのエキゾースト以降の部分では何のメリットもない。
たまにその爆発力で排管が吹っ飛んだりもした。
ただその走りは観客にはウケた。

一方、「頭文字D」でそのシステム名がブレイクしたPCCS(PostCombustionControlSystem)、通称ミスファイヤリングシステムはターボ構造故の苦肉の策だ。
吸気弁を閉めてタービンの回転数が落ちると、その回復に時間が掛かる。(といってもコンマ何秒の世界よ!)
つまりドッカン(古い?)の時間がコンマ数秒遅れる訳だ。

だったらタービンの回転数を落さなきゃいいじゃん!
だったら燃料送り続ければいいじゃん!
排管から火柱出ちゃうけど・・・・。
コーナーでパンパンいっちゃうけど・・・・。

という単純な思いつきなのだ。
ただ、機械式ではない、現在のブラックボックスのプログラムをそこまで持っていくのは至難の技だったんじゃないかなぁ。

という訳で、どっちもエンジンから高出力を取り出すという意味においては同じなのだ!