なぜコンセントは反対向きに差してもいいの?
交流電気だからです。
交流電気って?
電圧(と電流)が常に変化しその方向も変化する電気の事です。
どうせ方向も変化するのだからコンセンントはどっちに差しても関係ない訳。
その速度は1秒間に50回〜60回と高速ですので常に一定の様に見えます。
その電気を使っていろいろな電圧を取り出し、いろいろな電化製品を使える様にしたのがアダプター、いわゆる変圧器、いわゆるトランス。
トランスって?
鉄の芯にコイル(以降1次コイル)を巻いて電気を流すと磁場が発生する。
永久磁石の代わりに電気を使う、いわゆる電磁石の出来上がりですね。
その同じ鉄の芯に別のコイル(以降2次コイル)を巻いておく。
2次コイルはただのコイルなんだけど磁場を与えるとそこには電気が発生する。
これを電磁相互誘導といって、磁場が変化する度に電気が発生する訳。
その2次コイルの巻き数によって電気の大きさ(電圧)が変化するので、いろいろな電圧を取り出せるのだ。
ただこの場合、常に磁場が変化していないと電気は発生しない。つまり最初に電気をいれた一発だけは2次コイルに電気が流れるけどそれでお終い・・・。
じゃぁ、どうして電気がとりだせるの?
答え:交流だから!
上記より交流は常に電圧・電流が変動しているのだ!
まぁ、直接関係無いと言えば無いのだが、要は常に電力が供給出来る仕組みと電磁誘導方式の理屈が判らないと次に進めないもんで・・・。
電磁誘導方式って?
先ほどは同じ鉄の芯にコイルを巻いたのだが、これを2本に分割してしかも平行に並べたらどうなるだろう?
答え:同じ!!
鉄芯(以降1次鉄芯)に1次コイルを巻いて電気を流す処までは同じ。
その時すでに磁場が発生している。
その磁場は障害物を貫通して突き進み(ファラデーの法則により)誘導起電が発生するのだ!
判りやすいのが、手のひらに置いたクリップが手を動かすと一斉に立ち上がるという手品があるよね?
あのネタは下に強い磁石を置いて磁場を発生させているからというのは御承知の通り。
その磁場の当る範囲に鉄芯(2次鉄芯)に巻いた2次コイルを置くとどうなるか?
答え:その磁場が変化する度に電気が発生するのだ!!
もちろん実際の実用品はこんな単純なシロモノではなく、コアを効率よい扁平の形にしたり、無効磁束帯域の効率を図ったり、整流して高周波発信と合わせたりと、電力確保に努力している。
またエラー対策も重要で、電磁誘導方式では全ての通電金属に反応して発熱してしまう為、携帯電話本体からは「俺だよ〜」と発信し、「おお!お前か!」と認証した上で通電している。
さらに2次コイルの向きってものがあるので反対に置いてしまわないようにツメを作ったり形を非対称にしたりして正しい方向にしか置けないようになっていたりする。