SONY コードレスヘッドフォン(MDR−IF610)の修理

ヘッドフォンが突然壊れた。
左側の音が出なくなったのだ。
何をした訳でもない。こういう故障が一番困る。

このヘッドフォンは20年ほど前に清水の舞台から飛び降りて買った記憶がある。
なんてたってSONYだ。3万円で僅かなお釣りがきた記憶がある。
当然もう減価償却済みな訳だが、どうにも気に入ってる。
ダメもとで修理してみっか!

先ず送信機に入るまでのコードチェック。
異常なし。

仕方が無い。やっぱバラそう・・・。
単純な配線ではない事は判っている。
基板だったらお手上げだな。

先ずは電池のコネクターを引っこ抜いてみる。
左右に1個づつあるのだが、どっちかを抜いても音が出なくなる。
どうも電力供給のみのようだ。
関係なさそうだな。

次にダイナミック・ドライバのコネクターを引っこ抜いてみる。
まさかドライバが突然壊れる訳ないけど・・・。
しかし入れ替えてみると左から音が出た!

これじゃん!

確認の為に有線にしてコードを直接ドライバに繋げてみる。
確かに左は音が出なかった。

なんで?こんなものが壊れるの?
の疑問が消えないまま半分諦める。

おそらく経年劣化で自然断線したとしか思えない。
ダメもとで振動版から針でコイルの先端を剥がしに掛かる。
1本は奇跡的に剥がれたが2本目で破いてしまった!
同然過ぎる結果か・・・・。

もう廃棄しかない訳で・・・・こうなったら何でもいいからドライバ突っ込んじゃえ!
とりあえず音が出ればいいや!
何か無いかな?

ん?そういえば5年ほど前に仕事でよく飛行機乗っていた頃にヘッドフォン集めたよな?
一度スッチュワーデスさんに持ち帰りOK?って聞いてみたら、ダメ!って言われたから、次回から聞かなかったけど・・・・^^;
どっかにあったよなぁ〜・・・・・とゴソゴソ。

あったあった!
プラグが変な形してたからそのままお蔵入りしてたんだ。
これでいいや・・・・と、パットを外してみると・・・・・あれ?形が似てるなぁ・・・・じゃなくて、同じじゃん!

J○Lと書かれた横にSONYって書いてある!
ホントかよ!?

でもケースの形状が全く同じだし、3箇所の留めピンの位置まで一緒だ。
え?3万円とJ○Lのサービス品が同じもの?
まさかね?

左がJ○L
右がIF610
同じだ・・・・。

なんか段々腹が立ってきた。
でも考えてみたら20年前の3万円の構造が、現在ではタダ!みたいな技術になってる事なんてよくあるしな。

それにドライバだけじゃなくてその制御機能がまるで違うし・・・・って思う事にした。

早速剥がしに掛かる。
半田コテ温めたら1分で交換終了!

早速テストしてみる。
問題なく左右から音が出ている。

さすがにちょっと左が弱い。
よく見ると磁石の厚さが微妙に違う。
つまりインピーダンスの違いか。

でも振動板の巻き模様は全く同じだったから音質は同じなのかもしれない。
後でじっくりと聞き比べてみよう。
もっとも両方とも緩衝膜破いちゃったから全然違っちゃうかもしれないけど、そこまで気にしなぁぃ!
よほど気になったらパラフィン紙でも貼っておこう!

元に戻して終了。
耳パットはついでに洗濯しよう。
それとも明日SONYに聞いてみるか?
運がよければバッテリーも在庫しているかもしれないから。